この記事を見ることで得られるメリット
- ADHDがどういう症状なのかわかる
- ADHDに対してどんなことを対策をすれば良いかがわかる
- 自分のことを許せるようになる
日本のADHDに関する書籍は「ADHDは、こういう症状のことである」というところにフォーカスしているのが多い。
ハーバード式大人のADHDパーフェクトガイド
アメリカのADHDの専門家と専門とする精神科医とジャーナリストが著者となっています。
この本の特徴は、「どうやってADHDとうまく付き合っていいかわからない」、「どう対策していけば良いかがわからない」を解決するヒントをくれます。
そして、いわゆるADHDの診断がおりなかった「グレーゾーン」の方にもどういう行動や計画をすればいいのか参考になります。
ADHDは人によって症状が違ったり、症状全てに該当していなくても診断される場合があります。
まずは自己判断をしないで医療機関に受診してください。
FAST MINDSとは?
この本では、ADHDの特徴をFAST MINDSとして表しています
- 忘れっぽい 大事な用件でも忘れる
- 力が発揮できない ケアレスミスが多い、能力が活かせていない
- 行き詰まりがち その場しのぎで行動してしまいがち
- 時間に追われている 遅刻する、締め切りギリギリ、見積もりができない
- 意欲がない 先延ばし
- 衝動性 過度の飲酒、お金を使い込む
- 新し物好き 退屈が嫌い
- 注意散漫 物や音、考え事にとらわれる、集中するのが難しい
- 散らかしがち 片付けが苦手
すべての症状が出るわけではありません。特に自分が強いと感じるところを知ることが大事です。
認識する
なぜ知ることが大事なのか?
自分のことを責めてしまうからです。
私たちはADHDを持っていると、仕事で大きなミスをしたり、重要なことを聞き直したりして上司に怒られたりすると自尊心が低くなってしまいます。
私は、仕事をしていると、何かミスをしたのではないかとビクビクしながら会社にいっていました。
その状態でいると、自分自身のせいだと思ってしまっているため、自分で改善すると言う前向きな取り組みができなくなってしまいます。
特に、ADHDの人はネガティブな感情にとらわれやすいです。
自分の強みと弱みを受け入れて改善するためには、
ADHDの症状から、弱み、できないことを認識することが重要です。
自分を責めないようにするにはどうしたらいいか?
例えば、ADHDの人がケアレスミスをしてしまうというのは、眼鏡をかけていることを責めているようなものです。
私は何で目が悪いのだ!! 目が悪いなんて、穴があったら隠れたい!!
つまり、やる気とか気合いで何とかなるものではなく、生まれ持った病気のせいであって自分が悪いわけではないのです。
そして、自分がどういう人間にいたいかという価値観をはっきりさせて、どう行動するかが肝心です。
この後は、自分の行動で直したいところを認識して、対策していきます。
対策
計画
私たちは、失敗に対して立ち直りが早いので計画をおざなりにしがちです。
私たちが今までうまくいかないのは計画に時間をかけていなかったからです。
何よりも大事なのは計画です。
考え事日記
自分がどんなパターンでネガティブな感情になるかを把握してそうなったときの対策とメンタルケアをするために記録していきます。
1 自分から自分がネガティブな感情になった時
例 頼まれた仕事を忘れていてできなかった
2 自分が抱いた一番過激な感情を書く
例 役立たず
3 コントロールできなかった要因
例 他のことを考えていた。メモをしていなかった。
4 感情に点数をつける(冷静になるため)
例 10点満点中7点
5 コントロールするには何が必要か?
例 頼まれたときにリマインダーを設定しておく
6 失敗を受け入れる
例 私は仕事を頼まれたときにメモをしていなかったため仕事を忘れてしまった。
だから対策としてすぐに、リマインダーを設定しておく。
それでもだめでも、自分は失敗に向き合って直そうとしている。
次はうまくいく。
あくまで、間違っていたのは、やり方です。何が良くなかったかを向き合えていますよね?
今までは、自分を責めてしまっているために、具体的な対策を考えられずにいたのではないでしょうか?
それでも、自分を責めてしまう人は、セルフ・コンパッションという「自分に対して親友に語りかけるようにすることで、失敗から立ち直れる技術」があります。
こちらの記事を参考にしてみてはどうでしょうか?
自分の決定的瞬間を知る
決定的瞬間とは、計画的に行動できない瞬間やよくないことをするかもしれない瞬間のことである。
例えば、朝寝坊で遅刻をしてしまった。
原因は、夜スマホで動画を見ていたから寝るのが遅くなった。
決定的瞬間は、スマホを見るときよりもずっと前にあるのです。
次の日に予定があるにもかかわらず、スマホを見ないような仕組みになっていなかったのが問題です。
例えば、寝る前の1時間前にアラームを付ける。鳴ったら寝る。などを計画に入れる。
実行前の確認テスト
私たちは、外の音が気になるとか、頭の中で違うことを考えていてしまって、目の前にあるやらなければいけない事を集中してできないことがよくあります。
その原因となっているものがないかを確認するものです。
頭の中で考え事はないか?
考え事が浮かんだら、後で考えられるように、スマホにメモをする。
目に見えるもので気になるものはないか?
ゴミやスマホが気になったら見えないようにする。
次に何をするかがわかっているか?
次に何をするかがわかっていないと横道に外れやすい。
何をやるかを時間をかけてはっきりさせる。
脳の一時停止ボタン
その考えは一度停まって、もう一度改めて考えようとすることで衝動的に何かをしようとすることを遅らせます。
衝動性がもたらす3つの決定的瞬間
- 感情的な決定
- 短絡的な考え
- 目新しさの追求
対策は計画をたて、予め行動を決めておく
ごほうびを用意して、長期的な目標を習慣化させる
人に理解してもらう
ADHDを持っていると、人間関係においてトラブルになりやすいことがわかっています。
そのことで、私たちは、人に頼ることを恐れていて、自分だけが苦しい思いをしていると思ってしまいます。
ただ、助けて欲しいのは自分だけじゃなく周りも人たちも同じなのです。
要するに、すべての人たちは助け合いながら生きているのです。
どうやって理解してもらうかと言うと、
病名は明かさずに苦手なことを言って助けてくれるかどうかを聞く。
助けてもらうためには?
周りの人たちに支援してもらうためには、まずは具体的にどう言うことをサポートして欲しいかを明確にすることです。
例えば、「自分は次に何をすれば良いかで迷うので、アドバイスをしてくれませんか?」
もし、断られたらその人は私たちにとって必要のない人です。
私たちには選ぶ権利があるのです。
助けてくれた人は、かけがえのない存在なので自分ができることで精一杯助けましょう。
まとめ
ADHDを持っている人は、自分を責めてしまったり、自己肯定感がなくなったりしてしまうことがあります。
能力がないわけではなく、得意と不得意がはっきりしていて、特に出来ないことが目立ってしまっているのです。
その勘違いを解消するには、まずは自分のことを深く知ることです。
ハーバード式大人のADHDパーフェクトガイドには、他にも投薬治療や健康的に過ごすための仕組みづくりについて書かれています。
興味がある方はぜひ手にとってみるのはいかがでしょうか?
コメント