【書評】インサイト〜自己認識力を高める方法を要約・まとめ

メンタル

自分のことをもっと知りたいと思ったことはありませんか?

今はインターネットにより情報の量は普及以前の500倍と言われています。ですから情報の取捨選択が重要になります。

しかし、最も大切で身近な自分のことについて知らない事が多いのではないでしょうか?本書の『インサイト』では自己認識を高めるには内側と外側両方の自己認識が必要と結論づけています。

なぜ、外側の自己認識が必要かというと、自己認識が欠けている人ほど周りから自分がどの様に見られているかを知らないからです。私たちは他人と関わらないで生きていく事はできません。だから他者からどの様に見られているかを知る必要があるのです。

この記事を読んでわかる事
  • 内的自己認識の高め方
  • 外的自己認識の高め方
  • 自己認識が低い人と接するときのマインドセット

インサイトとは、自己認識を高めていく旅の中でのアハ体験です。今まで気づけなかったことにああなるほど!と思わせてくれるのです。

自分にはこういう特徴があるかもしれないという疑った気持ちがインサイトをもたらしてくれるのです。

内的自己認識を高める

内的自己認識を高める

whyではなくwhatで自分に問う

whyを使って自問自答すると自分のことを責めてしまう傾向にあります。

例えば、仕事でミスをしてしまった時に自分で振り返るのになぜミスをしてしまったのか?

→相手の話を勘違いして聞いてしまった

なぜ勘違いしてしまったのか?

→自分は相手の話をしっかり聞いていなかった

なぜ聞いていなかったのか?

→自分の仕事のことで、頭がいっぱいだった

このように、自分の人格や性格を責めてしまう質問になってしまいます。改めなければならないのは、行動です。つまり、何が問題なのかを明確にすることが目的です。

→相手の話を勘違いして聞いていた

勘違いしたのは、何が良くなかったのか?

→話の途中で理解していた気になっていた。次にやらなければならないことに気がいってしまった。

次にそうならないために何をすれば良い?

→自分と相手の認識が合っているか確認するための質問を相手にする

自分の弱点や治した方がいいところを見る時には、ネガティブな感情に支配されてしまいます。そうすると、問題に目を向けることができなくなります。

だから、必要以上に自分を責めない技術が必要です。その技術としてセルフコンパッションというテクニックがあります。

セルフコンパッションとは、内なる自分が批判しようとするときに親友に声をかけるように自分に優しくし、受け入れることです。「私には、批判されると相手に怒りをぶつけてしまうところがある。でも、大丈夫。私はその欠点と向き合っているし、至らないところがあってもそれでいい」

このテクニックが使えることで、自分を無駄に責めずに欠点がある自分を認めることで行動力が上がるのです。

ピンチをチャンスと捉えるリフレーミング

リフレーミングとは、嫌な出来事を捉え方を変えることで前向きにするテクニックです。

例えば、仕事で失敗をしたときに、『また失敗をしてしまった。なんて自分はダメな人間なんだ。』と思ってしまうのは、この出来事を無駄にしています。なぜなら自分を責めても何も生まれないからです。リフレーミングを使うと、『この失敗を他の人がしないために、私がやったのだ。これから繰り返さないために何が必要なのか。』と捉え直す事ができるのです。起きてしまった事実は変わりません。しかし、その解釈を変えることはできます。

マインドセット「やればできる」という本の中では、しなやかマインドセットを持っている人は、失敗から何を学べるか?逆境に立ち向かうことでどんな成長するか?を考える様にしています。逆に、硬直マインドセットを持っている人は、失敗したら自分には才能はないから何をやっても無駄だと諦めてしまいます。

起きている事実から目を背けて逃げるのと、そこから学び成長するにはどうすれば良いか?どちらがより良い未来を切り拓ける考え方かは言うまでもないですよね。

解決策だけを考えるソリューション・マイニング

目が覚めていると、あなたの願いが全て叶っています。その願いとは何ですか?それを叶えるためには何が必要でしょうか?

自分のなりたい姿になるためには何が必要かだけを考えるのがソリューション・マイニングです。

私たちは、『自分が理想とする姿にそんなのなれる訳ない。無理。』と自分で蓋をしています。大事なのは、なれるかどうかではなく、それを目指しているかどうかです。最も不幸なのは自分にウソついてしまうことです。世間の常識に縛られてしまい、やりたくないこともしょうがないからとやり続けているのは不幸ではないでしょうか?

自分に嘘をついていることを無自覚でやっている人に自分のなりたい姿を見せてくれるのがソリューション・マイニングなのです。

自信がなくても行動すれば自信は後からついてくるという本の中では、行動するために一番大事なのはバリュー。つまり、自分の理想の姿とは何か?の答えです。例えば、自由に時間を使える様になりたい。お金持ちになりたい。家族と仲良く暮らしていたい。などです。

バリューをはっきりすることで、『何をするときに自分が満足するのか?努力した方がいいのは分かるけど何をすればいいのか分からない』という問題は解決するのではないでしょうか?

外的自己認識を高める

外的自己認識を高める

外的自己認識とは、周りから自分はどう見られているかを知ることです。それを高めるためには、相手に聞くのが最も効果的です。人間は自分で自分のことを分かっていると思います。

しかし、実際は自分で自分のことを10〜15%程度しか分かっていない事が科学によって証明されています。

これから、他者からのフィードバックを受けるために、必要なことを説明します。

具体的な質問をするために、自分の悪いところを一つか二つ決める

自分の欠点を指摘されるのは、誰でも嫌ですよね。そして、相手も私たちにダメなところを言うのはためらうし、嫌なのです。

だから、「私は何を治したらいいかな?」という大きな質問をすると、「別に思い浮かばないよ」と言ってかわされてしまいます。

じゃあどうすれば良いかというと、自分で欠点を仮説して質問します。

あなた
あなた

私は、相手の気持ちを考えないで発言するところがあると思っているですけど、どう思いますか?

相手
相手

確かに、言い方がキツイところは見受けられますね。

もし、相手が違うことを思い浮かべた場合もあります。

相手
相手

私は、あまり気にならないです。ただ、機嫌が悪いときが多いなと思うことはありますね。

このように、自分で的を絞っていると、相手も答えやすいです。しかも自分で決めていると、言われた時のダメージを最小限で済ませる事ができます。例えば、タンスの角に小指をぶつけると痛いじゃないですか。あれは不意に当たるから痛いのであって、自分で意識的に同じ強さでぶつけてもあまり痛くないですよね。

つまり、自分で批判されることが分かっていれば、痛みは少なくて済むのです。

批判的なフィードバックを他者からもらい、受け止め行動する

批判的なフィードバックを受け止めるとメリットがあります

→この人は、自分の欠点をしっかりと向き合って努力してくれる信頼出来る人。自分の言ったことを守ってくれる誠実な人という印象を周りから受けることで、信用を獲得できます。

フィードバックを他者からもらった後の行動の3Rモデルとして本書では表しています

3Rモデル
  • Receive フィードバックを受け止める
  • Reflect on フィードバックと向き合い
  • Respond 行動する

予想外に厳しいフィードバックを心を開いて受け入れるにはどうすればいいでしょうか?

結論は好奇心を持つことです。知性豊かで創造力がある人になれるLISTENという本では、他者の話を聞けないというのはつまらない人生を送ることと言っています。今までに知らなかった自分に気づかせてくれたことを楽しむのです。

ぽこにゃん
ぽこにゃん

つまらない人生は損ですよね。

とはいえ自分に好奇心なんて持てないのではないかと思うかもしれません。ただ、自分にとって一番興味があるのは自分です。例えば、学生時代の修学旅行の集合写真で最初に見つけたのは誰でしょうか?当時好きだった子でもなく、一番仲が良かった子でもなく自分ですよね。つまり、自分に好奇心を持って探究する事が難しくないはずです

真実のディナー(家族など自分にとって近い人からのフィードバックをもらう)

家族や近しい人からのフィードバックは想像以上に傷つく事が多いです。近しい人からの言葉は真実味を帯びているからかもしれません。

だから、自分の成長には欠かせないものなのです。相手もあなたを不快にさせて楽しいわけではありません。むしろ心を鬼にして言っているのです。相手の気持ちになって感謝を言葉にしましょう。

自己認識が欠如していれる人はナルシスト傾向である

無駄骨タイプ

相手の話を初めから聞く気がないタイプです。そういう人ほど自己認識を高めた方がいいのにです。この様なタイプの人は自分が批判されることを拒否しているのです。

そういう人がいた場合どうすれば良いかというと、説得するのはやめましょう自分で気づかない限りは直しようがないからです。お互いに不快な思いをするだけです。

むしろ反面教師として自分がそうならないように気をつければいいのではないでしょうか?

わかっているけど気にしないタイプ

自分では欠点に気づいているけど、あえて直さないタイプのことです。自分はこういう人間だから仕方がないと諦めているかもしれません。

そういう人と接するにはどうすれば良いかというと、いいところを見る様にしましょう。無駄骨タイプと同じように説得するのは無駄になる事が多いです。その人は変わりたくないと言っているので変わらなくていいのです。

相手は変えられない。なら自分が変わればいいという本の中では、私たちに自分が解釈や行動を変えるか、相手のことを受け入れるしかないと言っています。

相手の行動は自分の影響できる範囲の外側です。そのことに一喜一憂してもメンタルが持ちません。解釈をリフレーミングすることで物事の良い面を見る様にしましょう。

まとめ

まとめ
  • 自己認識を高めるには、内側と外側の両方の視点が必要
  • 内的自己認識を高めるには①whatで問う。②リフレーミングする③ソリューション・マイニング
  • 外的自己認識を高めるには①フィードバックを親しい人からもらう②フィードバックと向き合い行動する③厳しいフィードバックには好奇心を持って楽しむ

自分のことを深く理解することで幸福度が高まることが科学的に証明されています。そのために必要な自己認識。

本書の『インサイト』の中では誤った自己認識の高め方やリーダーとして組織の自己認識を高める方法などが書かれています。気になる方はぜひ手に取ってみるのはいかがでしょうか?

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