こんなあなたにオススメ
- バイアスの対処法を知りたい
- 自分の限界を突破する方法を知りたい
- 客観的に物事を見れるようになりたい
感情に振り回されて結果が出ない。何であの時自分はそのような行動を取ったのだろうと後悔することはありませんか?
『自分の限界を突破して夢を叶うましょう。』という言葉を耳にするのではないでしょうか?私たちが本当に求めているのは成果です。
しかも、心や体をに無理をさせても、頑張らなければならないことで手に入るものが幸せなのでしょうか?私たちが欲しいのは、頑張らずに無理なく成果を出すための方法ですよね?
著者 メンタリスト DaiGO
突破力 無理なく限界を突破するための心理学
では私たちが抱いてしまっている限界についての誤解を解いて、その後具体的に何をすれば良いかを科学的視点から解説している本となっています。
限界突破はできないし、する必要もない
イェール大学で行われた研究で、「目標を紙に書き出す」人とそうしなかった人を比べて、20年間追跡調査したところ持っている資産が20倍にもなっていたとされています。
この研究はそもそも無かったそうです。
私たちが持っている能力。例えば、知性、性格、運動能力は遺伝で決まっています。なんとも夢も希望もないような話ですが、現実です。
私たちは、今持っているカードで戦うしかありません。それを受け入れ、限界を知ることが大事です。

ないものを嘆いていても現実は変わらないですからね。
限界を知るためには「ひたすら試す」
限界は、外的要因で変わってしまいます。例えば、自分の記憶できる単語は10分で10個だと思っていました。
しかし、前日は寝不足、また外の工事がうるさくて集中できなかったことによって記憶できる単語の数が変わってきます。要するに、サンプルを増やし、修正していき、もっと成果を出すために工夫を繰り返すことが最適解なのです。
試す事が出来ないのは”現状維持バイアス”のせい
現状維持バイアスとは
自分の周りで変化が起きると危険だから今のままでいた方がいいという思い込みのことです
バイアスは人間が生き残るために必要としたプログラムです。
例えば、自分が今まで入ったことのない森入る時、『あそこには危険な動物がいるかもしれないから入らない方が良い。今の土地を離れない方が良い』と考えてしまいます。
現代に置き換えるとブラック企業に勤めていて、心身ともに疲れ果てていても、今のまま頑張って働いていたら、報われる時が来るから続けて行こう。他の人からすると、なんだその考えはと思うかもしれません。ただ、私たちは自分のこととなると誤った判断をしてしまうのです。

バイアスは生存本能なので、囚われないようになるには難しいことを自覚しましょう
バイアスを乗り越えるには、正しい判断をするために個別のバイアスの正体を知ることです。そして、検証を繰り返して今までの限界だと思っていた点を突破していくのです。
客観的に見るマインドセット
『反応しない練習』マコなり社長オススメの本を要約・実践してみた
【書評】究極のマインドフルネスをまとめ・要約・感想〜悩みをなくす
バイアスから逃れる4つのポイント
- 合理脳
- 時間感覚を変える
- 計画で直感に勝つ
- メンタルを最適化する
合理脳
バイアスの種類を認識する
自分が陥りがちなバイアスを知り、対策をします。
一つ一つ分けて検討する
転職先を選ぶ時に比較して選んではいけません。例えば、A社、B社、C社を調べる時に、A社を調べた後にB社を調べようとするとA社の情報が頭に残ってしまい、B社のことを正しい判断が出来なくなります。
具体的に言うと、B社はA社に比べて、仕事の内容は良かったけど、給与面はA社の方が良かったとします。業務内容は、他社と比べるものではなくやりたいと思ったのかそうでないかで選択すべきです。選ぶときは、一つ一つ長所と短所を出していきます。

相対評価ではなく、絶対評価でやるべきということですね
最高と最悪の間を取る
最高の状態と最悪の状態を想像して間を取ると合理的な判断がしやすいです。
例えば、友達とケンカして仲直りしたいと思った時
最高 友達の方から許してほしいと謝ってきて今までよりも仲良くなった
最悪 謝ってもシカトされるそう。他の人から仲間外れにされる
中間 自分から謝りに行く
相手が許してくれるかどうかはコントロールできないので、考えても仕方ないです
時間感覚を変える

未来の最悪を想像すると視野が広がる
何か決断する時私たちは、自信不足、自信過剰が原因で判断を誤ることがあります。
例えば、転職しようとしたときに20年後の最悪の状況想定します。
- 転職して人間関係が最悪でうつになってしまった
- 給料が下がってしまって、家のローン払えなくなってしまった。
人間は最悪のことを想定した後は視野が広がり、客観的に物事を見れるようになるのです。

最悪なことが起きた時の対策を決めておくと良いですね
計画で直観に勝つ
いつ、どこで、どのようにと具体的に計画する
例えば、ダイエットで1ヶ月3キロ痩せるために筋トレをします。朝起きたら自分の部屋で、パジャマをジャージにして起きたらすぐ筋トレ出来るようにする。
後は思い浮かぶ障害にも対策しときましょう。例えば、お菓子を食べたくなったら、代わりにコップいっぱいの水を飲むようにする。
具体的な計画を立てることで、衝動的な欲求に対策することが出来ます。
柔軟な発想するために休憩を組み込む
毎日ダイエットをしていると考えが凝り固まってしまいます。
例えば、食べないようにはするにはどうしたらいい?
空腹にあらがうためにはどうしたら良い?などです。
柔軟な発想をするために、1週間か2週間に1度休憩をしましょう。
そうすると野菜を食べる量を増やしてみよう。
食事の回数をもっと増やして、1部の量減らすのはどうだろうか?など違った視点で物事を見れるようになり、成果が出やすくなります。
メンタルを最適化する

感謝の心を持つ
感謝の心を持つことによって、視点が相手のほうに向きます。つまり、他者目線になることで視野が広がり、客観的な判断がしやすくなります。
具体的に日記に今日感謝したいことを3つ書くようにしましょう。
また、元自衛隊のメンタル教官は1日に起きた出来事で良かったことを3つ悪かったことを1つ書いてから寝るように指導しています。
- 悪かったことを1つ書かないと自分に嘘をついているように感じる
- ポジティブとネガティブの比率は3:1
メンタルが悪いときには決断しない
睡眠不足やイライラしてる時は冷静な判断ができません。だからそういう時は決断を先送りにしましょう。

後悔しないためには、決めない方ががいい時もあることを覚えておくのは大事ですね
[まとめ]死ぬ瞬間の5つの後悔を要約 〇〇しておけばよかった
限界を正しく知る3つのテクニック

- セルフモニタリング→自分の行動、思考、感情を観察し記録すること
- クリティカルシンキング→本当にそうだろうか?と問いを繰り返すことで思考を深める
- 知的謙遜力→自分はまだ能力がないと判断することで、成長しようとする力
セルフモニタリング
自分の行動、思考、感情を観察し、記録することで客観的に自分のことを見れるようになります
怒りをコントロールするためのアンガーマネジメントでも、自分がどういう時に怒るのか記録することを推奨しています
【書評】はじめての「アンガーマネジメント」実践ブック・まとめ・要約
クリティカルシンキング
直訳すると批判的思考です。この考えは本当に正しいのだろうか?と深掘りしていく能力のことです。クリティカルシンキングは、後天的に鍛えられる能力で天才を超える力とも言われています。
具体的にどのように問いをしていけば良いかというと
- この問題はなぜ重要なのだろうか?
- その証言は誰が言ったことだろうか?
- 他に考えることはないだろうか?
今まで見えていなかったことを発見出来る事があります。
[要約]悩む力 メンタリストDaiGo クリティカル・シンキングを使いこなせ
知的謙遜力
自分には知識が足りないことを自覚することで、成長を促す能力です。Googleの採用試験で優先順位の高い能力なのが知的謙遜力です。どうやって鍛えていけばいいのでしょうか?
知的謙遜の鍛え方
- 知らない人に教える
- 自分のことが他者のことだったらどう考えるか
- 周囲に友達がいる時に考える(他人の視線があると、独りよがりの思考になりにくい)
バイアスを突破するトレーニング

- 良い行いをしようと徳を求める
- 嫌な体験をしたら別の体験をいくつもあげる
- 自分を労る姿勢セルフコンパッション
良い行いをしようと徳を求める
私たちは、人の役に立とうとすると、正しい行いをしようと思います。全てのバイアスに立ち向かう特効薬となるのです。

自分が尊敬する人がどんな行動をするか想像してみるのもいいですね
嫌な体験をしたら別の体験をいくつもあげる
例えば、自分が上司に怒られるのが嫌で報告したくないと思っているとします。他に嫌な思いをしたことを複数思い出します。そうすると、一つのことを思い浮かべた時よりも未来を楽観的に捉えることが出来ます。
これは一つの体験の辛い気持ちが他の体験を思い出すことで、中和されるのです
ネガティブな感情を活かす方法〜「ネガティブな感情が成功を呼ぶ」
自分を労る姿勢セルフコンパッション

セルフコンパッションとは自分のことを親友に声をかけるように励ますことです
私たちは、悪いことがあると自己批判をよくしてしまいます。ただ、失敗を乗り越えて前に進むには自分を責めることは逆効果ということが今の科学では分かっています。
落ち込んだ時に、「大丈夫。失敗は誰にでもあることだよ。いつも頑張っているのを私は知っている。次また頑張ればいいんじゃないかな?」
自分に優しくすることで、失敗を乗り越えるのがセルフコンパッションです。
【書評】レベル別〜セルフコンパッションのおすすめ3冊まとめて紹介
【書評】比較癖がなくなる〜セルフコンパッションの要約・まとめ
書評・要約のまとめ

- 自分が能力を発揮できないのはバイアスのせい
- バイアスの種類を知ることで対処できる
- バイアスにかからないためには自分のことを観察し、記録する
- バイアスを突破するには、相手にも自分にも優しくする
私たちが抱いていた「限界」に対する誤った考えを直し、バイアスに囚われた判断を防げるようになるために参考になる本でした。
人類が生き残るためのプログラムのバイアスに抗うことは、とても難しいです。最も客観的にいなければならない職業は科学者です。その方々が有効であるとするバイアスに抗うためのトレーニングが本書にはまだ書かれています。詳しいやり方が知りたい方は手に取ってみるのはいかがでしょうか?
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