会社で、人間関係がうまくいかないとか、夫婦関係がギクシャクしていると思うときはありませんか?
この本は、著者が、東日本大震災後、移動式傾聴喫茶店「カフェ・デ・モンク」をボランティアで行った時の話です
人の話を聞くことがどれだけ周りの人をラクにすることができるかを教えてくれる本でした。
人間関係をより良くするためには傾聴力が必要です
傾聴をするために必要なことを3つに絞ってみました
この記事で得られるメリット

- 自分の話の聞き方を間違いに気づける
- 夫婦関係を良くする方法がわかる
- 聴くことがどれだけ人の役にたつかがわかる
共感する

傾聴で最も大切なのは共感
共感とは、相手の気持ちを理解し、自分も同じ気持ちになってどう行動するかどうかのことです
共感をするときに、私たちが良くやる間違えが「わかるよー」っと言ってしまうことです
なぜこれが悪いのかというと、相手の気持ちは当事者じゃないと分からないこともあるからです
友達が仕事でミスをした時に上司に「なんでこんなこともできないのか?」と言われて凹んでいたとします
私たちがここで「わかるよー。俺も最近同じ様なミスをしてさー・・・」って言っても伝わらないことがあります
ではどうすれば良いかというと、「そうだったんだ。その辛い気持ちは伝わってるよ」というのです
気持ちが伝わったのは事実ですし、相手も気持ちを受け取ってもらえることが嬉しいのです
ただ、女性は共感を求めていることが多いので、奥さんや彼女にはわかるよーは多めに使った方がいいと思います
感情に寄り添う
人間は落ち込んでいたり、ネガティブな感情に支配されてしまうことがあります
そうなった時に回復する力をレジリエンスといいます
レジリエンスは、その人の物語によって時間をかけて立ち直ることができます
本書にあったのは、母親が子供を抱きかかえていたら津波が来て、子供は流され亡くなってしまいました
母親「子供はどこに行ってしまったのでしょう」
うつ病になってしまった母親が著者に訊ねました
著者「どこに行ってたら、子供は喜んでくれると思いますか?」
母親「きれいなお花畑だったら喜ぶと思います」
この答えには正解はありません
少しでも、お母さんが背負っている重荷を担いであげられたらという著者の慈悲の心があるように、私は思いました
皆さんはどうやって答えますか?
自己否定をする

自分の思考のクセを知る
自分の意見と違う時に、私たちは相手の意見を否定してしまいます
ここで大切なのは、善悪、正しい、間違っているというのは関係なく相手の気持ちを全肯定することです
そうするときに知らなければならないのは、自分はどういう時に相手に共感できなくなるのか?
どういうことを大事にしているのかということです
そうすることで、対策し、相手に共感できる様になります
自己成長のため
とは言っても自分の意見は持っていた方が良いと思うかもしれません
あくまでこれは自己成長のためです
人それぞれの価値観があり、立場があるので見え方は変わってきます
そうすることで、自分は間違えていたかも、そういう発想もあるんだと学べます
この人からは教わる事はないと思ったら、話は聞かなくなる
30分も勉強になったと考える人と無駄な時間だったと考える人では人間としての深みが違う
誰もが先生だと思って聞くようにして見てはどうでしょうか?
全てを受け入れる

慈悲の心
辛いことを避けようとしてもできない、関わらざるを得ないのが「慈」
自分の思い通りにいかないことがあるのが「悲」
そこに留まろうとする姿勢が「慈悲」である
つまり、どんなに相手が辛い状況でもそこにいて受け止めてあげることが傾聴には必要なことです
逆に、一番やってはいけないのは逃げることです
好きの反対は無関心なので、聞いてあげる時には片手間で行わずに、聞くことに集中しましょう
結果が得られない場合もある
私たちは、こうなったらいいなぁってふうに思うことを期待してしまいます
しかし、そうならない場合もあります
それでも、相手の気持ちをわかってあげて全力で耳を傾けてあげることが相手を喜ばせたり、ラクにしてあげることができます
まとめ

- 傾聴で最も大事なのは共感する
- 自己成長のために、会う人は全て先生
- 全てを受け入れるために慈悲の心を持つ
私としては、全ての人が先生だと思うことで成長するという発想はなかったので、実践していきたいと思います
東日本大震災で被災した方々と長い年月をかけて対話をした話が心を打つ本となっています
気になる方は本を手に取ってみるのはいかがでしょうか?
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