【書評】成長マインドセット心のブレーキの外し方〜要約・まとめ

メンタル

今よりも成長したい。仕事で成果を出せるようになりたい。このままではダメだと思っている人はいませんか?

本書の著者吉田 行宏 『成長マインドセット心のブレーキの外し方』では、成長に必要なことをメンターとの会話形式で感情移入しやすく、とても分かりやすくまとめたものだった。

今だけAmazon Kindle Unlimitedに入ると、2ヶ月で99円で読み放題。気になる方は是非手に取ってみるのはいかがでしょうか?

成長したいけど、具体的にどうしていいか分からない人にとってまずやるべきことは、自分のなりたい姿を明確にすること。つまり、意識や想いを言語化させること。そうしないと、行動を変えても続けることが難しいからだ。

例えば、ダイエットをする時に大事なのは、食事制限と運動。それは分かっているのに続かないのはなぜだろう?それは、どうして痩せたいのか?痩せたら着たい服がある。など動機を忘れてしまうからだ。

つまり、理屈や原理が分かっていたとしても意識や想いがぼんやりとしていては成長はしない。

この記事を読んで分かること
  • 成長マインドセット心のブレーキの外し方の要約
  • 成長するとはどういうことか
  • 成長するのに必要なマインドを見つける方法
  • 成長をジャマするものとその対策

成長とは、アイスバーグを大きくすること

成長とは、アイスバーグを大きくすること
アイスバーグの構成
  • 人生哲学、意識、思い
  • 行動、振る舞い、習慣
  • 能力、スキル
  • 成果

人生哲学、意識、思いが土台の理由

アイスバーグの土台となっているのはマインドである。なぜ成長する上でマインドが最も重要なのかと言うと、行動する理由がなくなってしまうから。

成長するには、アクションが必要。何もしないまま時間が過ぎていくだけで成長するのは育成ゲームでもありえない。その行動を起こすために必要なのが、自分はどのような人間になりたいのか?を明確にする事。

例えば、他人に感謝されることを大事にする。自分や周りを笑顔にする。お金に困らないようになりたいなどである。その思いを言語化できない限りは大きく成長すること出来ない。

私たちは、どうしても能力やスキルを優先して時短で解決策をすぐに手に入れようとしてしまいます。

しかし、簡単に手に入りません。もし、すぐに人生が変わるくらいのものはだいたい詐欺。それくらいすぐに手に入るものの誘惑は強いのである。

目先のすぐに手に入りそうなものに囚われず、自分を見つめ直す事が大切なのだ。

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バランスも大事

行動や振る舞いにはプラスとマイナスがある。マイナスの行動が多すぎると、上のスキルや能力、成果を支えられなくなる。つまり、得られる成果が小さくなってしまうのだ。

そもそもプラスとマイナスな行動は何だろうか?それは、他者への貢献である。全ての評価は他者が決めること。自分が良ければいいと思う行動は自己満でしかないのである。

他者に感謝されたり、助けるなど利他的な行動を取ることによって、プラスの行動を重ね大きなアイスバーグを作る事ができるのだ。

そんな事は言っても、どうやって他者貢献していいのかわからない人は相手の話を聞くことから始めよう。

人は、自分の話を聞いてもらえるだけで現金をもらうくらいの幸福度が上がるのだ。知性豊かで創造力がある人になれるLISTENという本の中では、『人の話を聞かない人生は、刺激が全くないつまらないものだ』と言っている。なぜかというと、そういう考え方もあるのかという新しい発見がないからである。

自分の考え方に固執し、アップデートしない人は成長出来ない。そんな老害にはなりたくないですよね。

ブレーキの外し方その1悩みをなくす

ブレーキの外し方その1悩みをなくす

悩みをなくす方法

  • ブレーキの存在を知る
  • ブレーキを踏まない覚悟を持つ
  • 他者意識を100%にする
  • 結果は選択できないが、行動は選択できる
  • 自分に影響のできないところで悩むな

ブレーキの存在を知る

私たちは、知らないうちにブレーキを踏みながらアクセルも踏んでいる。そんなことをしたら推進力が落ちるのは明白。例えば、転職を考えていたとする。次の就職先がブラック企業だったらどうしよう。人間関係でトラブルがあったらどうしよう。と不安になるのがブレーキである。

そう思っていたとしても、今の仕事に不満があることには変わりない。それに目を背けて自分の可能性を低くしてしまう。

行動力を落としてしまう事はないだろうか?と疑ってみることでアクションを妨げようとする原因が浮き彫りになるのだ。

ブレーキを踏まない覚悟を持つ

アクセル全開なんて怖過ぎと思うかもしれない。ただ、迷うのは行動を選択するまで。その後はブレーキを踏んではいけない。

それでもやっぱり怖いと思う。そういう人は、期間を限定するのが良い。いつまでやって良いのかわからないと見通しが立たないと人は不安になる。

だから、期間を決める事で確固たる覚悟を決められるのだ。

当事者意識を100%にする

全ての出来事に100%責任を持て!と言われると嫌だ。それは明らかに損じゃない?と思うだろう。

だから、当事者意識に言葉を変えている。相手の立場になって物事を考えるとき、当事者意識が低い時と高い時どちらの方が良いだろうか?

部下が会社を辞めたいと言った時の対応

当事者意識が低い場合

結局、自分がやりたいことが叶わないから逃げているだけ。人間関係でうまくいかないのを人のせいにしている。

→部下のせいにして、自分ごととして考えられていないので、成長しない。

当事者意識が高い場合

部下のやりたいことを実現させてあげるには、自分に何ができるだろうか?人間関係を良くするために、話しやすい環境にするには何が必要だろうか?

→問題解決に尽力することで、成長する。

目先の損得よりも自分の成長にフォーカスする方が長期的に見てプラスになるのではないだろうか。

結果は選択できないが、行動は選択できる

私たちにできる事は、結果を出すために全力を出すことだけである。例えば、好きな相手に告白して付き合えるかどうかは相手に委ねられいるため、自分で選べない。

ただ、告白するかどうか。相手に好意を持ってもらうために相手の興味あることや話題を作ったりするための努力をすることは出来る。

つまり、結果だけ見るのではなく、行動に集中することが成長に繋がるのだ。

著者キャロル・S・ドゥエック『マインドセット「やればできる」の研究』という本の中では、才能が決まっていると考えている硬直マインドセットの持ち主は、結果が上手くいかないのは自分には才能がないからと言って大して努力もしないし、一回失敗すると逃げてしまう。

逆に、しなやかマインドセットを持っている人は、本番を迎えるにあたっての準備をしっかり出来た時に、本番で成功したときと同じような充実感を得ていた。

つまり、行動を積み重ねていくことで満足感も得られ、楽しくなっていき成長するのである。 

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自分に影響のできないところで悩むな

自分で行動したことによって、結果が変わることはしっかり考えるべき。しかし、自分でどうにもならないことは悩んでも仕方がない。

例えば、相手を喜ばせようとプレゼントを送った。しかし、相手にいらないと言われた。この時に相手が喜んでもらえるかどうかは自分の問題ではない。

だから、自分のことを嫌いなのかもしれないと悩んでも仕方がない。もし、考えるのであれば相手にサプライズとして喜ばせようと思っていたのなら、共通の友達に何が欲しいかを聞いてもらうことで喜ぶプレゼントを渡せたかも。

やれることは全てやったのにも関わらず、自分が思ったような結果が得られないこともある。

ただ、それでもどうしようもないことは必ずある。自分で影響できること、できないことの範囲を明確にしておくのが大事。

ブレーキの外し方その2内なる子供を大きく育てる

ブレーキの外し方その2内なる子供を大きく育てる

内なる子供とは、自分の心の中にある感情的な部分である。

例えば、パートナーに電気をつけっぱなしのことを批判された。その後「君だってそういうところあるし、むしろ君の方が多いんじゃない?」と反発する。

第三者から見たら、そこは謝っておけば良いんじゃない?と思うことを当事者になるとなかなか出来ない。特に、自分の近しい人ほど、自分のことを分かってくれているというバイアスにかかりやすいのだ。

じゃあどうすれば良いのかというと、対策は3つ。

①心の中には、内なる子どもがいることを認識。

②内なる子供を大きく育てよう。

③ACT(今の感情に気づき、受け入れて、有効な行動をとる)

認識することで、内なる子供が現れたかもと疑うことが出来る。また、内なる子供に名前をつけてあげることで心理的な距離をとることが出来る。(ラベリング例えば、内なる子供→駄々っ子が出で来たな。

心を擬人化させて、自分の子供を優しく大きくなって欲しいと菩薩の気持ちになって見守りましょう。もし、2、3歳くらいの子供にバカにされても本気で怒る人はあまりいないのではないだろうか。そんなに腹を立てることでもないかと、もう少し経ったら分かってくれる時が来るかと長い目で見ることで今の感情に囚われないようになる。

③ACTは認知行動療法で『自分の今抱いている感情に気づき、認めて、自分の目指す未来にとって有効な思考であるかどうか考え行動する』ことである。

例えば、パートナーに電気をつけっぱなしのことで批判され腹を立てたする。

(気づき)→君だって同じようなことしているのに、何で私だけそんなこと言われなきゃいけない。不平等だ。ということに気づいている。

(認める)→OK!ありがとう。

(有効な思考、行動)→ただ、その思考はパートナーと仲良く暮らしていく中ではいらない感情だから、私の体の中にいて良いからね。

あくまで、ACTの目標は自我と感情を切り離して自分が望む形の行動に導くことだ。

アクセル促進その1バリュー、ミッション、ビジョンを言語化する

アクセル促進その1バリュー、ミッション、ビジョンを言語化する

バリュー→自分の支えになっている言葉

ミッション→実現したいこと

ビジョン→目指していること

最優先にやらなければいけないことは、アイスバーグの土台の意識・人生哲学・思いを言語化させること。理由は、それがないと何をしていいのか分からないからである。

例えば、勤めている会社のビジョン(目指していること)が利益最優先、会社の規模を拡大することだとする。自分の人生哲学が社会貢献だとしたら、ベクトルの方向がちがっているため、ここにいいていいのかと感じる。だから、すぐ転職しようと言っているわけではない。会社のビジョンと自分思いを合致させるにはどのようなアクションが必要かを考えることができる。

しかし、自分の思いがよく分かっていないと、何に不満があるのかも分からない。どうしていいかも分からないという頭の中でモヤがかかって状態になる。

アクセルを促進させる方法は、頭をすっきりさせるために、人生哲学はっきりさせることが大事。

自分の思いを明確にする方法

  1. 自分のロールモデルを探す(マンガの登場人物、歴史上の人物、有名人など憧れの人)
  2. どんな時に充実感を感じるのか?(チームで目標を達成した時)
  3. 続けていて苦にならないことは何?(わかりやすく伝えるために、工夫すること)

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アクセル促進その2自分の動機を見える化

アクセル促進その2自分の動機を見える化

自分が働くときに、どんなことでやる気になるかをはっきりさせる。そのために4つのパターンに分ける。

  1. 自分のため、目に見えるもの→物質的成長重視型(お金、昇進)
  2. 自分のため、目に見えないもの→自己実現型(自己成長、やりがい)
  3. 他人のため、目に見えるもの→親分型(部下や同僚のお金、昇進、会社の利益)
  4. 他人のため、目に見えない→社会貢献型(顧客の満足、お客様の笑顔)

理想は他者貢献3、4をモチベーションにすること。人間は、自分のためより他人のためにお金や労力を投資する方が幸福度が高まることが今の科学によって証明されてる。

とはいえ、理屈は分かっても自分が損するかもしれない状態で他人のためと優先するのは難しいだろう。だから、成長に視点を持っていくといい。

私たちは、自分との約束だったら簡単に破ってしまう。今日からお菓子を止めようとしても、すぐに食べてる。ただ。他人との約束だとリスクがあるから守ろうとする。誠実な人間でいようとすればするほど、成長することが出来る。

つまり、自分にもしっかり見返りがあるのだ。私たちが欲しいのは、目の前に落ちている小銭ではなく、何ものにも変え難い、能力や人格ではないのだろうか。

成長マインドセット書評・要約・まとめ

成長マインドセット書評・要約・まとめ
  • 成長とは、アイスバーグをバランスよく、大きくしていくこと
  • 成長ブレーキの存在に気づき踏まない覚悟を持つ
  • 成長に大事なのは、自分の思いを言語化し、他者貢献することである

本書の著者 吉田 行宏『成長マインドセット心のブレーキの外し方』では登場人物が会話形式で感情移入しやすく、図解もたくさんあるのでとてもわかりやすく書かれていました。

今だけAmazon Kindle Unlimitedに入ると、2ヶ月で99円で読み放題。気になる方は是非手に取ってみるのはいかがでしょうか?

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